福島県磐梯町では2023年度より自動運転の実証実験事前準備を開始し、2026年度以降の長期運行実施に向けて生活と観光の足の不足という課題に向けた取り組み、また、中山間地域における自動運転レベル4社会実装モデルの構築を目標に、「道の駅ばんだい」のDX取り組みと連動した社会実装モデルを整備し、全国の中山間地域に配置されている道の駅を有する中小規模地方公共団体における自動運転レベル4の社会実装に向けての参考モデルを目指す実証実験に対して、当社は実証実験統括として参画いたしました。
今年度の実証実験概要
運行期間: 2024年10月3日~10月5日(10月3日は関係者試乗運行)
試乗乗客定員:各回13名
運行頻度: 9:30~15:30(1時間間隔で運行)
乗車料金: 無料
【使用車両】
ティアフォー製自動運転小型EVバス「Minibus」
乗車定員 23人(客席15席、運転席1席、立ち席7人)
自動運転時の乗客定員 13名
車椅子スペース 1箇所
最高速度 35 km/h (手動時は70km/hで走行可能)
航続距離 最長約150km
詳細はこちら https://aisan-mobility.com/lineup/adv/
【走行ルート】道の駅ばんだい(発) → 慧日寺資料館駐車場(経由) → 磐梯町交流館(往路経由) → JR磐梯町駅(経由)→磐梯町交流館(復路経由)→道の駅ばんだい(着)
【実証実験実施体制】
磐梯町 | 事業統括 |
一般社団法人ばんだい振興公社 | 事業全体企画/進捗管理/効果測定 |
三菱商事株式会社 | 産業連携アドバイザー |
A-Drive株式会社 | 実施主体/運行計画 |
会津交通株式会社 | ドライバー/遠隔監視 |
アイサンテクノロジー株式会社 | 高精度3次元地図作成/ODD設定/実証対応 |
株式会社ティアフォー | 車両提供/技術支援 |
損保ジャパン株式会社 | リスクアセスメント |
当日の様子をレポート!
快晴の下、セレモニーのテープカットから自動運転の実証実験が開始されました。
磐梯町 佐藤淳一町長からは、
「生活および観光交通の維持と確保、ドライバー不足の問題を解消するため最新の自動運転技術を活用し持続可能な運行体制の確保、将来の自動運転の事業性を検証」
「後は実証実験の結果に基づき、観光路線を含めた町内全域でのレベル4の社会実装を目指し、有償化に向けた事業性と運行体制の検討を進めていきたい」
と発信いただき本実証がスタートしました。
磐梯山を背景に観光地としても賑わう道の駅ばんだいを走行。住民の足としての利用だけではなく、観光の足として気持ちの良い空気と風景を見ながら自動運転を体験いただくのもおすすめです。
道の駅ばんだいでは、試乗された方が利用できるLINE de 思い出プリントのサービスも。撮った写真を道の駅ばんだいでプリントするという観光周遊にもマッチしたサービスを実証期間中に実施しました。
住民移動需要の高い、道の駅ばんだいと磐梯町交流館の区間にてレベル4を想定し自動運転化率などの技術検証も実施しました。
バス停停車時にバスから車いす用のスロープを出す際にも縁石に問題なく設置ができ、バス停でも精度高く停車することができています。
一般運行では、多くの住民の方々にご乗車いただくことができ、全便ほぼ満員で運行。住民の方々の自動運転に対する意識も高く、たくさんの質問や要望をお話しいただきました。
「坂道のブレーキが少し気になったが、ドライバーが運転しているのか、いないのかわからないぐらい快適な乗り心地だった」
「自動運転はすごく低速な印象があったが思った以上に速度が出ていたと感じた」
「実証期間中にリピートして乗っちゃった!実運用になったらもっと利用したい!」
など来年度以降の取り組みも非常に期待が持てます。
来年度はレベル4を見据えた路車協調システムとの連携、産業連携を意識した観光客増加に向けた取り組みとの連携強化など、今年度実施した実証実験を糧に磐梯町の自動運転への取り組みをご支援できればと考えています。
【関連情報】
佐藤 淳一 町長 Facebookより
https://www.facebook.com/junichi.sato.984/posts/pfbid02JsrDA6nx7nVbk5z7j3kaQTocM7TgQePHhkwcj8ZjvtmFwYovk9z3dSctT5ZwRVxdl