川崎市では、川崎鶴見臨港バス株式会社が運行する2つの路線で、自動運転バス(レベル4)の導入を目指した実証実験が行われました。対象となったのは、「大師橋駅(川崎市川崎区)~天空橋駅(東京都大田区)」と「川崎駅~市立川崎病院(川崎市川崎区)」の2つのルートになります。
この実験は、2027年度の自動運転バス導入を見据えたもので、当社は車両とシステムの調整や3D地図の提供、実際の運行支援を担当しました。
都市部の道路は、交通量が多いこと、大型車が混ざること、路上駐車が多いこと など、さまざまな課題があります。この実証実験では、そうした道路環境が自動運転バスの走行にどのような影響を与えるのかを検証しました。
また、運転手不足の解決や都市の利便性を維持するための取り組みとしても、重要なステップとなりました。さらに、今回得られた知見を活かし、都市部での自動運転レベル4の導入モデルを全国に広めることを目指しています。
【実証概要について】
●【羽田連絡線】大師橋駅(川崎市川崎区)~天空橋駅(東京都大田区)
レ ベ ル:レベル2で運行(一部区間は手動)
期 間:2025年1月27日(月)~30日(木)、2月4日(火)~7日(金)
※2025年1月27日(月)は、川崎生命科学・環境研究センター(LiSE)から天空橋駅の往復
●【川崎病院線】川崎駅~市立川崎病院
レ ベ ル:全区間レベル0(完全手動)で運行 ※レベル0:運転者が全ての動的運転タスクを実行
期 間:2025年2月1日(土)~2月2日(日)
●車両:ティアフォー社製Minibus 2.0
1/27(月)の出発式を皮切りに本実証がスタートしました。
多くのメディアの方々にもお越しいただき、注目度の高い実証実験であることを実感しました。
出発式を実施した川崎生命科学・環境研究センター(LiSE)には遠隔監視スペースを設置し、リモートでのモニタリングデモを実施、多くのお客様に見学いただきました。
一般向け試乗会は、2025年1月28日(火)~2月7日(金)の期間で開催されました。
画像は羽田連絡線ルートの「大師橋」停留所付近の様子です。
画像は羽田連絡線ルートの「天空橋駅」停留所付近の様子です。
神奈川県と東京都との県境となる「多摩川スカイブリッジ」周辺付近の走行時の様子です。
羽田連絡線(大師橋駅~天空橋駅)
川崎病院線(川崎駅~市立川崎病院)
という2つのルートで試験運行が行われました。 特に注目なのが、羽田連絡線となり、全国で初めて都道府県境をまたぐ自動運転バスのルートとなりました。
全長4.4kmのルートを最高時速35km/hで走行いたしました。
さらに、信号と連携して青信号に合わせた走行をしたり、周囲のクルマに合わせて車線変更をしたりと、まるで人が運転しているかのような自然な動きで、
「正直、言われなければ『これ、本当に無人で動いてるの?』と思うくらい違和感が無かった」との声も。
また、地域の小学校(殿町小学校)の児童の試乗体験を実施しました。
自動運転の仕組みに対して学び多くの質問をいただきました。
実は今回、一般向けの試乗会も開催されたのですが…なんと、予約開始後すぐ予約枠が埋まってしまいキャンセル待ち状態! に。
それだけ多くの人が本実証実験に興味を持っていることがわかります。
この実証実験では、都市部特有の課題(交通量の多さ・大型車との混在・路上駐車など)をクリアできるかどうかを検証し、全国へノウハウを展開することが目標となります。運転手不足の解消はもちろん、将来的には都市の移動がより便利になっていくかもしれません。 未来のバス交通がどのように変わっていくのか、これからも目が離せませんね。
【関連情報】
2025年1月27日 川崎市【報道発表資料】 自動運転バスの実証実験がスタートしました!
https://www.city.kawasaki.jp/templates/prs/500/0000172883.html
【報道発表資料】
https://www.city.kawasaki.jp/templates/prs/cmsfiles/contents/0000172/172883/hodosiryo.pdf
2025年2月7日 タウンニュース
川崎市自動運転バス 全国初の「実証実験」 27年度の実装を目指す
https://www.townnews.co.jp/0202/2025/02/07/771519.html