静岡市、清水港振興株式会社、鈴与建設株式会社、大成建設株式会社、A-Drive株式会社、アイサンテクノロジー株式会社、損害保険ジャパン株式会社、SOMPOリスクマネジメント株式会社は、国土交通省の2025年度事業「地域公共交通確保維持改善事業費補助金(自動運転社会実装推進事業)」を活用し、2025年11月22日(土)〜27日(木) の6日間、清水港周辺地区において自動運転モビリティの走行実証を行いました。
期間中は、自動運転モビリティで港まちを周遊し、清水港ならではの海風や富士山の眺望とともに、訪れた方々が“未来の移動体験”を楽しめる6日間となりました。
周辺イベントやスタンプラリーとも連携し、観光客・地域住民の双方が気軽に参加できる取り組みとなりました。
今回の実証は、2027年度に日の出地区でレベル4実装を目指すプロジェクトの一環として実施され、以下の要素について検証が進められました。
歩車混在空間での技術課題
事業採算性の検証
運営体制の検討
■ 実証内容について
今年度は「ルート拡張」&「2台運行」へと進化
実証では、ヤマハ発動機製ヤマハグリーンスローモビリティを使用し、港湾施設内および公道において自動運転レベル2の走行を行いました。
今年度の主なポイント:
走行ルートを拡張し、公道を含むルートで運行
自動運転車両を1台から2台へ増加
車両ごとに異なるダイヤで運行し、実運用を想定した検証を実施
いずれも、早期の社会実装を見据えた改善点であり、実際の利用状況に近いデータ取得が行われました。乗車は無料で、期間中は、港エリアを訪れた多くの方が利用し、親子連れや観光客、クルーズ船利用者など幅広い層が参加しました。
22・23日のイベント開催日には、とくに親子連れの姿が多く見られ、会場全体がにぎやかな雰囲気に包まれていました。港ならではの開放的な空気の中で、子どもたちが「乗りたい!」と自動カートを指さしておねだりする微笑ましい場面もしばしば見受けられました。
清水港のこの一帯は、公園のように広く、普段から犬の散歩を楽しむ方や、岸壁で釣りをする地元の方など、多様な来訪者が行き交うエリアです。歩行者・利用者の行動が読みにくい環境だからこそ、自動運転サービスの実装に向けては、技術面・安全面の一層の向上が求められる場所でもあります。
また、実証期間中を通して、24・26・27日のクルーズ船の寄港日には利用者が目に見えて増える傾向がありました。ある日は、乗車いただいた方のうち 3割以上がクルーズ利用者 となり、観光客のみなさんにも興味を持っていただけている様子が印象的でした。


今回の走行実証は、清水港の“港まちモビリティ”の未来へ向けて、大きな一歩となりました。
海風と景色を楽しみながら乗車できる低速モビリティは、観光と移動をつなぐ新しい価値を実感させてくれるものでした。

清水港らしい“港の賑わい”の中で、多様な来訪者が行き交うリアルな環境下でデータを取得できたことは、今後のレベル4実装に向けて非常に価値のある検証となりました。
海風を感じながら、親子が笑顔で乗車する光景や、観光客の方が写真を撮りながら楽しむ様子は、「未来の移動」の可能性を改めて感じさせてくれるものとなりました。
【関連情報】
2025年11月13日 清水港振興株式会社
清水港周辺地区において自動運転サービスの実装を目指した走行実証を行います
https://www.shimizufaz.co.jp/post/202511
2025年11月13日 大成建設株式会社
清水港周辺地区において自動運転サービスの実装を目指し走行実証を行います
https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/assets_cms/pdf/10765.pdf
【関連製品】
ヤマハグリーンスローモビリティ
https://aisan-mobility.com/lineup/gsm/