人口減少が進む中、公共交通機関が少ない地域での将来的な交通手段として注目されている自動運転車両の実証実験が、富山市婦中地域朝日地区で実施されました。これは、富山県内初となる試みとなります。
自動運転の実証実験は、国が2025年度までに国内50カ所で導入を目指し実施するもので、自動車には運転手と安全オペレーターが乗り、アクセル・ブレーキ操作、ハンドル操作の両方が部分的に自動で行われる「レベル2」の技術を活用して利用者を目的地まで運びました。
運行期間:2023年10月23日(月)~11月9日(木)
運行場所:JR速星駅や富山西総合病院などを結ぶおよそ11kmのルート
運行時間:10:00~16:30(1日5往復運行)
乗車定員:2名
乗車料金:無料
実証実験にさきがけて、20日は記念のセレモニーが富山市婦中町にて行われました。
朝日公民館で開かれたセレモニーには、富山市や国土交通省の関係者などが出席し、藤井市長が「高齢者など交通弱者の交通手段の確保が市でも課題となっている。自動運転技術を活用し、住みよい都市づくりにつなげたい」と述べました。
自動運転車両は、車体の天井などに、あわせて14個のカメラやセンサーが設置されていて、歩行者や障害物などを検知して走行します。
車両は、事前に入力された3Dの地図データを基に走行します。
車両に設置されたカメラやレーダーが車体の周囲360度の歩行者や車、障害物を常に監視しています。
2023年10月23日~11月9日の14日間において62便を運行し150名の方に乗車頂きました。
試乗した方からは「乗り心地は良かったです。この地域は高齢者が多く自家用車の運転が難しい人も多いほか、バスも少ないので、早く普及して欲しい」「送迎車などに取り入れて利用したい」というような感想を頂きました。
今回の結果は実施報告書として纏めていきますが、上記の通り具体的な感想やご要望を得られました。